会長挨拶
私こと、去る6月1日に開催されました生鮮取引電子化推進協議会の通常総会で会長に選任されました。経験豊かな鈴木会長の後任ということで躊躇するところがありましたが、いささかでもお役に立てるのであればとお引き受けした次第です。
ご承知のとおり、食品流通業界を取り巻く環境は、少子高齢化や人口減少が進む中で、国内需要の増大が望めない一方、消費者ニーズや小売業態は多様化し、それに伴って物流チャンネルも変化するなど、一昔と比べ大きく変わってきております。私達にはそうした環境の変化に対応して、引き続き安定的に食料品等を消費者にお届けすることが期待されているわけですが、今般成立した農業競争力強化法においては、「情報通信技術の活用」が農産物流通の合理化を実現するための施策として位置づけられたところです。
また、今後、卸売市場制度についても、その見直し等が検討されると聞いております。その具体的内容はまだ分かりませんが、生鮮品の流通構造や取引形態などが変化し、一層競争の激しい時代を迎えるのではないかと思います。
そうした状況であればこそ、生鮮品の電子商取引は今後ますます必須のものとなってくるのではないか、言い換えれば、EDIを導入しなければ、私達食品流通業者はこれからの激しい競争に乗り遅れてしまうのではないかと考えております。幸い、インターネット社会となったことで、EDI化を図るための条件は、以前とは比較にならないほど整ってきていると言えるかと思います。生鮮取引電子化推進協議会としても、そうした動きに応えていくことが求められているのではないでしょうか。
こうした重要な時期に会長をお引き受けしたわけですが、何分浅学の身ですので、副会長をはじめ会員の皆様のご指導とご協力をいただきながら重責を果たして参りたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
生鮮取引電子化推進協議会 会長 勇﨑 恒宏
会報「生鮮EDI 第76号」(平成29年6月発行)より